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2017/04/03

卒業生 ヨシダミナコさん グループ展に参加

 卒業生 ヨシダミナコさんが"【春】をテーマに、4名の作家がそれぞれの作品を一堂に展示する企画展『すぷりんぐはずかむ!』に出展されます。

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ヨシダミナコさんからのお手紙

”拝啓

桜の花も咲き始め、いよいよ春本番となりましたが、皆様はいかがお過ごしですか。

この度、美術家 中島麦さんのオープンスタジオに合わせて、アトリエの2階スペースにて作品を展示させていただくこととなりましたので、下記の通りご案内させていただきます。

 

谷6アトリエ2階 特別企画展『すぷりんぐはずかむ!-4artists.4aspects-』

展示期間   2017年4月14日・15日・16日の3日間

オープン   13:00~20:00

レセプション 4月15日(土)17:00~20:00

出展作家   中比良真子(平面)

          ピン前川(写真)

          山本一弥(立体)

          ヨシダミナコ(写真)

主催/企画   野村ヨシノリ(Gallery OUT of PLACE)

 ✳︎本店では、2016年12月にgalleryMain(京都)のグループ展でも出展した『白を巡る』のシリーズから3~4点、写真集として出版した最新作の『Samskeyti』からも4点セレクトして展示いたします。

15日(土)・16日(日)は在廊予定です(14日は未定)。皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

 

下記、最新作『Samskeyti』のステートメントです。

 

『Samskeyti』

これは父を撮影した作品です。

15年前、父が病と闘う中で、わたしは父の死と向き合うことが出来ず、父に寄り添った母の姿を撮っていました。けれど、母の写真が残ったことにより、父を撮れなかったということが、また父と向き合えなかったということが、大きな後悔として自分の中に残りました。

父と向き合えなかったのには理由があります。

家の中で父は、いつも怖い存在でした。常に何かイライラとしていて、理不尽に怒鳴り散らし、母はそんな父親から子供達を遠ざけ、子供達もまた父親というものを避けてきました。

ただひとつだけ、わたしには父とのささやかな思い出があります。

幼い頃、わたしは父に連れられて日曜日のミサへよく出かけていました。キリスト教徒ではなかった父が、何故わたしだけを連れて礼拝に通っていたのか、その理由を聞いたことはありません。

父が亡くなってから、外国へ行く度に教会を訪れるようになったのも、そうした体験からなのだと思います。

2014年、アイスランドを旅した時に、圧倒的な自然の中にぽつねんと建つ教会の姿を見て、その風景がわたしの中の父親像と重なっていくのを感じました。

 アイスランドの旅から戻って、研究者の方とコンタクトを取っていく中で、これまでの外国で見てきた多くの教会は人々が集まる街の中心地に建っているのに対し、どうしてアイスランドの教会はぽつねんとした風景の中に建っているのか、その理由がわかりました。それはアイスランドの定住方法自体が散居だったことが大きく関係しているということです。そして、ぽつねんと建っているように見えたアイスランドの教会も、実は人々のコミュニティーの要として存在しているということでした。

 そのことから、わたしはアイスランドの教会が自分の父親像と何故結び付いていったのかがはっきりとしたように思えました。

わたしは父と向き合えなかったことから、ずっと父親というものから孤立していると思ってきましたが、アイスランドの教会を訪れたことにより、家族の要としての父が存在していたことを強く感じることが出来たからです。

そして、アイスランドの教会を撮影するために、再び、この国を訪れました。

幾つもの教会を撮影していく中で、わたしはやっと父と向き合う時間を得ることが出来たように感じています。

 

✳︎Samskeyti・・・アイスランド語で「合流点」「接合点」「つなぎ目」を意味する。

                                         かしこ

                                      ヨシダミナコ”