天才は天才だった。

 今春、写真表現コースを卒業した高木くんと東京で出逢った。東京でのOB会に仲間がたくさん集まった。だが、彼の姿がない。高木がいないのである。40分ぐらい経っただろうか。来た。ヤツが来た。昭和初期の文学者の風貌であった。どうして遅れたのかも誰も聞かない。彼は何も無かったようにパスタを食べ始めた。ゆっくりと地中海のオリーブオイルを噛み締めながら。